どうも、ATLです。
先日購入したNike × Martine RoseコラボのAir Monarchモデルのレビューをしたいと思います。
こちらのモデルは、独特な外観ゆえ賛否両論(否が多め??)ですが、中立な立場からレビューしていきたいと思います!


<目次>

  1. 商品概要
  2. サイズ感、スタイリング
  3. 賛否両論?!コブはどのように作られたか
  4. コブMonarchはスニーカー界のコムデギャルソンとなり得たか

1.商品概要

【商品概要】
発売日:2019/01/12
価格:$250 / 27,000円

近年勢いを増しているイギリス発のストリートブランドのMartine Rose(マーティンローズ)とのコラボモデルになります。
ベースとなるのは、ダッドスニーカーブームで再注目されているAir Monarch(エアモナーク)です。ダッドスニーカーの名に違わない、おじさん臭溢れるデザインですww

カラーバリエーション:ブラック、ピンク、ホワイト

ブラック、ピンク、ホワイトの三色展開

価格は27,000円とお高めですが、中身はMonarchの跡形もない、完全に別のスニーカーになっています。

2.サイズ感、スタイリング

【サイズ感】
普段どおりのサイズかハーフアップで大丈夫だと思います。
普段27.5cmを履いている自分は28.0cmを購入し、少しゆとりがある感じです。27.5cmでも大丈夫だったと思います。

参考に他のスニーカーのサイズは
Air Max 90: 27.5cm
Air Force 1 Utility: 27.5cm
Jordan 4: 28.0cm
Adidas Yeezy 350 V2: 28.5cm
です

【スタイリング】
全体的にかなり大きめのシルエットです!
イメージとしては、BALENCIAGAのトリプルSよりは少し小ぶり、というサイズ感で、普通のスニーカーに比べるとかなり存在感があります。

Nike汎用の赤箱ではなく、専用の黒箱が付属します

かなりずっしりしたダットシューズ、というようなシルエットです。
アッパーとミッドソールのサイズが異なっており、オリジナルのモデルであるモナークとは似ても似つかないスタイリングになっています。
ワイドパンツをズルっと被せる感じの履き方でも十分に存在感が出ると思います!

光沢感がある素材なので、表情に起伏が出ます

以上、レビューとなりますが、以下はATLとして思ったことを蛇足ですがお伝えしたいと思います。

3.賛否両論?!コブはどのように作られたか

デザイナーのMartine Roseは、この靴の独特なスタイリングを実現するため、当初は36cmのアッパーに27cmのミッドをあわせることを試みていたようです。

途中でのリーク画像では、コブがないデザインを想定していたようです。

コブのないプロトタイプの画像:Py-Ratesより

過激なスタイリングを求め、スニーカーの各パーツにTPU(スマホのセミハードケースと同じ素材)でコブを作り、現在のデザインが誕生したようです。

4. コブMonarchはスニーカー界のコムデギャルソンとなり得たか

Nikeにとって、今回がMartine Roseとの初めてのコラボです。
Off-WhiteのVirgil Ablohとのコラボの終了を控えるNikeとしては、次なるコラボ先の確保が必要となります。Virgilとのコラボが続いているうちに、物議を醸すようなデザインの靴をリリースすることで、新たなコラボへの注目を集めようとしたのではないでしょうか?

「コブのついたデザイン」というと、服にある程度関心のある人であれば
COMME des GARCONS を思い浮かべる人もいるかもしれません。

1997年の春夏シーズンに、COMME des GARCONSの川久保玲は”Body Meets Dress, Dress Meets Body”という題でコブのついた服を多数発表します。

不自然に膨れ上がった服は当然ながら、批評家の物議を醸しました。
川久保玲が服を「体を覆うもの以上のもの」と見做していたための表現でしたが、批判的な立場のものからは”Lumps and Bumps” 「腫れ物」と呼ばれました。

賛否両論あったとはいえ、川久保の野心的な試みは服飾文化全体にインパクトをもたらすものとして受け入れられ、結果的に川久保の名声を高めるものになりました。

今回のMartine Roseのデザインは、そんな川久保を意識したものだと考えられます。

従来、スニーカーは常に足と同一のシルエットが基本でした。
昨今のダッドスニーカーブームにより、スニーカーの中でも厚底や部分的なオーバーサイズに関して、一定の理解が得られる土壌ができてきたと言えます。

ACW Zoom Vomero 5

例えば、A Cold WallによるZoom Vomero 5も、足のシルエットに留まらない造形の先進例と言えるでしょう。

今回のデザインは、ダッドスニーカーのブームに便乗する形でスニーカーデザインの裾野を広げる試みだったのではないでしょうか?

一方で、COMME des GARCONSのケースと最も異なっている点は、Martine Rose本人の知名度・実績でしょう。川久保は1997年のこぶドレス以前から野心的な取り組みで既に業界全体での一定の地位を築いていました。
個人的についつい考えてしまうのが、このようなコブデザインをVirgil Abloh、Kanye Westクラスの有名人が発表していたらどうなっていたか、ということです。

芸術の世界で重要なのは、デザインの中身だけでなく、「誰がどのタイミングで」世に出すかです。
今回のケースでは、中身・タイミング的には申し分なかったが、「Martine Roseによるリリース」は称賛を得るどころか、物議を醸すにも訴求力に欠けたのではないでしょうか。
デザイナーとして脂の乗ったVirgilがこのデザインをもし発表していたら、称賛を得たかは不明ですが間違いなく物議となり、今後のスニーカーデザインに一定の影響を与えたでしょう。

総評すると、本作はスニーカーヘッズ達からスルーされ企画としては若干スベった感がありますが、こぶを取り入れながらどうにかまとめ上げたデザインと、デザインに込められた意識は一級品ではないでしょうか?
今後、Martine Roseが知名度を高めていけば、再評価される可能性もあるスニーカーであると思います。


本商品は、Nikeのコラボ商品の姿を借りながら、実態としてはMaison MargielaやBALENCIAGAのスニーカーのような意識を持って作られた、デザイナー物のスニーカーに近いと思います。
オリジナルのMonarchと比べてしまうと意味不明なプライシングですが、デザインに込められたものを考えると、27,000円という値段もそう悪いものでは無いのではないでしょうか。

サイズによっては現在も在庫があるので、気になる方は是非購入してみてください!
コブ付きのスニーカーなのでスタイリングが難しいものの、履きこなせれば唯一無二の存在にもなれます!
万人におすすめできるものではありませんが、気に入った方は是非手に取ってもらいたい一品です!


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